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 ツンデレなソーマを目指したその2.。いい加減私には無理だと自覚するべきですか、そうですか。でも私は悪くない。リンドウを好き過ぎる我が家のソーマがいけないんだ(真顔)。ちなみにどうも私の書く話のタイトルが一言なのが多い気がしたので、前回と今回は頑張って長くしました。だからと言ってコレはない。ええ、自覚はあります。後、蛇足ですがこの話は、新型入る前の辺りを想定してます。



 先に断っておくが、リンドウは別に特別がっついていた訳ではない。
 可愛い弟分だと思っていたソーマへの感情が、恋愛を含むと自覚した後。ちゃんと彼は段階を踏んだ。
 自分よりよほど鈍感だろう彼を、驚かせたりしないように接触を増やし、自分の存在に慣れさせ…ずるい大人と言われてしまえばそこまでだが、ある程度勝算を高めてから勝負に挑んだ。
 告白は真剣に、だが人馴れないソーマが怯えてしまわない程度に重くはなく。
「俺は、お前が好きだ」
「恋愛として、な」
「お前が可愛くて仕方ねぇよ」
 逃げ道は、用意していた。「答えは急がない」「お前が少しでも俺を、恋愛対象として意識してくれれば」そんな言葉を。
 だが恋愛のれの字も知らないだろうと高を括っていた相手であるソーマは、多少の躊躇と共にリンドウの想いを受け入れた。
 その『多少の躊躇』が気にならなかった訳ではないのだけれど、受け入れられたのは素直に嬉しい。しかも返事が「俺もあんたが好きだ」と言う、告白返しと言える物ならば尚更だ。

 それでも、リンドウはがっつきはしなかった。むしろ両想いだとわかったのだからと余裕すら持って、少しずつ距離を縮めて行った。

 の、だけど。


 リンドウが初めてソーマを押し倒したのは、二人の関係が所謂『お付き合い』になってから一ヶ月ほど経ってから。それまでキスは幾度か交わし、抱きしめる事にもソーマが馴れてきた頃だ。
 ベッドに座り会話を交わし、優しいキスで雰囲気を盛り上げて。いざベッドに押し倒されると、ソーマはそこで初めて拒絶の意をしめした。
「それ、は、イヤだ」
「それって、どれ?」
「…これ、以上は」
 言い辛そうに、それでもきっぱりと「嫌だ」とソーマは告げる
「どうして?俺が、嫌いか?」
 内心のショックを隠しもせず傷ついた表情でそう問えば、ソーマは首を横に振った。
「嫌いな訳じゃねぇ。でも、コレは…困る」
 照れているとかそんなレベルではなく、本気で困惑しているのがわかる表情だ。
「どうして?」
 押し倒した状況のまま顔を覗き込めば、ソーマは観念したように目を閉じた。
「唯でさえ、お前は」
「俺は?」
「根っこが、深いのに」
「……根っこ?」
 ソーマがこくりと頷く。
「俺の中で、すげぇ大きく根を這ってて、これ以上、んな事されたら、更に深くな…」
 ソーマの言葉の終わらぬ内に、抱きしめた。
「リンドウ!てめ、俺の話聞いてんのか!?」
「聞いてる。ヤベー、すげー嬉しい」
 意味がわからないと言いたげに、ソーマが抱きしめるリンドウの背を軽く叩いてくる。
「だから、嫌だ、リンドウ」
「別に良いじゃないか。もっと深く深く、俺を受け入れてくれよ」
 身を起こし、額をつけて囁けば、ソーマの顔がくしゃりと歪む。
「それで、お前を失ったら?俺は、どうなるか、わからない」
 失う。きっと死別や心変わりなど、多々を含む言葉。
「馬鹿」
 だから出来るだけ優しく、微笑んでやる。不安を少しでも打ち消せるように。
「俺はお前より強いんだぜ?知ってるだろ」
「……」
「それに、俺はこう見えても恋愛には興味なくてな。恋愛する時間があるなら一体でも多くのアラガミを倒したい!なんて思ってたんだ」
「……知ってる」
「俺のそんな信念、お前が打ち壊したんだぜ?」
 再びそっと抱きしめて、耳元へ口付ける。
「お前が、俺を失う時なんて、絶対にこない」
 少しの躊躇のあと、背に回された腕が、少し震えているのが、強く胸に残った。
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アサ

Author:アサ
二次創作を吐き出すブログ。
男同士や男女や女同士の恋愛を扱う物が多いです。
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