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 リンドウさんがどうして本部のスパイで支部長を調べてたのか、公式発表がないので勝手に妄想。他に思い浮かびませんし(真顔で)。ソーマたんがコレを知ったら、『俺のせいでリンドウは殺された…』とかって落ち込み悩んで傷つく訳です。まぁバーストで戻ってくると信じてますが。バーストまだ途中です。無印からバースト移行の時に新型を少し変えてたんですが、途中でイラっとしたので再び前のビジュアル&声に戻してやり直しました。


 大切だと、感じていた。
 恋愛などしないと嘯いていた俺の心に、するりと入り込んだ存在。
 苦しめたくは無いと、出来る事ならば全てから守りたいと。

 いまだ無くならない、月に一度一週間の人体実験。フェンリルの本部ラボはソーマ・シックザールの召喚を望んだ。本部の意向に逆らいきれないのか、ヨハン・シックザール支部長もそれに異議を唱えてはいない。
 そこでどのような実験が行われているのか、知るすべはない。だが、其処へ行く度にソーマの心が削られていくのは見ていてわかった。
 何とか、したかった。
 ソーマの為ではない。ソーマに笑っていて欲しいと望む、己の我侭のために。

 だから。

『君と、取引がしたいのだよ。雨宮リンドウくん』
『君達にも深く関わってくる事態だと思うのだが…』
『守りたい人も、居るのではないのか?』
『もちろん、高額の報酬を約束しよう』
『ああ、君を次期支部長にしてあげてもいい』

「高額の報酬も、支部長の座もいらない」
 だから、俺は、
「支部長を調べる任務は受領する。変わりに、ソーマ・シックザールのラボへの召喚を、永遠に停止してくれ」
 俺は、俺の我侭の為に、大切な相手の父親を、告発する道を選んだ。

 悲しむだろう、ソーマは。反発していても、唯一人の家族だ。彼を陥れた俺を…憎むだろう。
 それでも良い。それで良い。ただ……ただこの取引だけは、ソーマに知られないように。

 それだけが、今は亡き、神への願い。

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アサ

Author:アサ
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