カテゴリを少し変えました。
そして今回は憧れの鍵主!意気込みすぎて空回りしたような気もします。
彼への想いを自覚した時、七代もそれなりに悩んだ。男同士である事以上に、彼は人ではない…神の、使いだ。
現にやはり、隠し通す自信が無かったのと隠す事への罪悪感から告白をした時、彼は困った顔をした。
「千さん、いけやせん。今はこんななりですが、こちらは人ではない身」
だが、そんな言葉で引けるのならば、初めから告白などしない。
「断る理由は、種族の違いだけか?」
「だけ…って、」
「神使が人と恋愛をしてはいけない決まりがあるとか、鍵さんに他に好きな人がいるとか……俺を好きになる事は、出来ないとか。そんな理由なら諦める」
だけど。
「男同士や嫌だと言う、生理的な物ならまだしも…種族が違いますからなんて理由じゃ、諦められない」
七代の言葉に彼は目を伏せ、少しだけ考える素振りをみせると
「本当に坊は、困ったお人だ」
そう言って笑った。
「こちらは本来の姿は狐だ。それでも構わないって言うのなら、こちらが断る道理はない」
「鍵さん、」
すいっと伸ばされた手に頬を撫でられる。
「生きる時間も次元も違うが…あなたは己の運命すら歪め切り開いた」
障害だらけでも…なんとかなりそうな気がしやすねぇ。
囁きと共に近付いて来た顔に、七代は思わず眼を閉じた。唇に触れた濡れた感触は唇ではなく、獣のようにペロリと舐められる。
「言っておきますが…神の使いだからと言って、淡白って訳じゃぁないですよ?」
「望むところだ」
目を開き、彼の珍しく開いた目を覗き込みながら告げれば、次はきっちりと貪る様な口付けを頂いた。
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鍵さんは口調が難しいです。