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サザキ×柊と言い切って良いものかどうか…。
SSSです。





 サザキは腕の中の男を見下ろし、小さく溜め息を吐いた。
 綺麗と言って良い容貌に、すらすらと良く回る舌。ほっそりとした(これまた、まさしく青瓢箪と言っていいだろう程にだ)長身と、似合わぬ眼帯。
 この男がサザキを尋ねて阿蘇へ来たのは、つい一ヶ月ほど前の事だ。



 眼帯はともかく荒事には慣れていなそうな男の出現に怪しんだ見張りへ、彼はあろう事かとんでもない事を言い出した。
「こちらの頭であられるサザキ殿に、情けをかけて頂く約束があります。どうぞお取次ぎを」
 覚えのないサザキでも取り合えず会ってみようかと思うぐらいには、可笑しな切り出しだ。
 実際会ってみれば、男同士で馬鹿な事を…とは思えぬ、妙な色気が男にはあった。
「私を忘れてしまいましたか…恋人に捨てられた際には慰めてやると、優しく言って下さったものを」
 ヨヨヨとわざとらしく泣く男を、受け入れる気になったのは、その目に微かに見えた『本当』の色のせいかも知れない。
 どこまで真実でどこまで嘘かわからない。下手をすれば役人の手先かも知れない。そう思わないでも無かったが、片方しかないその目の色に、放り出す事は出来なかった。

 男が、夜に偲んで来たのはすぐの事。
 隙を狙っての暗殺かと疑えば、彼はすべてを脱いで武器のない事を示して、「約束通り、慰めを下さい」と、サザキの前に膝を付いた。

 その色香に騙されているのだと、部下たちが呆れているのは知っている。それでも、その手を掴んでしまった。このまま離してはいけないような気がしたのだ。
 初めて彼を抱いた時、彼は子供のようにサザキの腕の中で泣きじゃくり。

「すみません」

 誰へ向けられたものか、わからぬ謝罪をこぼした。




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始まり…?
サザキは捨てられた子猫を拾った感じ。(子猫はさすがに図々しいか?)

プロフィール

アサ

Author:アサ
二次創作を吐き出すブログ。
男同士や男女や女同士の恋愛を扱う物が多いです。
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