レヴァンタ→柊
校正した筈なのに大きな間違い見落としてた。
直しました。
微妙にネタばれあり。
その男は、ひどく美しかった。
長い髪は触れれば柔らかく、白い肌は己と同じ性別とは思えぬほど滑らかで、一つしかない目は涼しげで宝珠のように輝きを発している。
敗戦国の将であった彼は、捕らえられた訳ではなく自分からレヴァンタの元へと降って来た。
「ずっと貴方の様な盟主に仕えたかったのです」
甘い言葉を、最初から信じたわけではない。敵国の将だったのだ。ただでさえ人など信用できぬと思っていたレヴァンタにとって、何より警戒すべき人物だった。
だが、彼は本当にレヴァンタの為ならば何でもやった。
彼自身の手を汚す事もあれば、策を練る事もある。その全てがレヴァンタの為になる事ばかりなのだ。次第に信頼を置く様になった時、彼の方からその話を持ち出した。
『どうか貴方の情を、私へ頂けませんか?』
一夜の事で構わぬと、濡れた目で見つめられ、断る事は出来なかった。
男を抱くなど考えた事もない。だが、彼の持つ妙な色気に興味を引かれた。
一度きりと言い置いて手を伸ばし…一度では足りなくなったのは己のほうだった。
自分から誘っておいて、柊は男は初めての様子だった。どこか物慣れぬ動きと一瞬強張るからだ。それでも必死に受け入れようとする彼に愛しさが募った。
柊は、己ほどではないにしろ、強い。強く賢く、美しい男だ。そんな男が、わざわざ男に抱かれるなど…策略とは思えなかった。
その間には情がある。そして、柊のその想いならば、信じられると思ったのだ。
そのレヴァンタの信頼は、彼の命が尽きるまで、揺らぐ事はなかった。
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レヴァンタ→柊。結構このCPが好きらしい私。