旧サイトから。
弁慶神子。むしろ神子弁慶。
視線をそらし、俯き加減で、彼は困った顔をする。
「弁慶さん…わかってやってます?」
「何を、です?」
私は、彼の困った顔に弱い。切なそうに哀しげに視線をそらされると、私が悪い事をした気分になる。
どんなわがままでも、聞いてあげたい気分になる。
彼はそれをわかってて、私に見せているのだ。そうとしか思えない。
「ずるいんですよ、弁慶さんは。今度こそ、絶対折れないって決めてたのに」
「そんな風に言われても…」
ほら、また。
強くて策士な彼の、純粋で一途で優しい一面を知っている。
他人を信じられなかったと言う事は、きっとそれだけ彼が傷つきやすかったからだ。
そんな彼を守りたいと、強く思うから。
だからそんな哀しげな憂いを帯びた顔を見せられると…弱い。
「もう、わかりました、今回は引きます」
そう宣言すれば、彼の悲しげな顔は柔らかな笑顔になって。
「良かった」
そのキレイな笑顔に、もうどうでも良いかって気分になってしまうのだ。
私が甘いのか、彼がずるいのか。
悔しいけどいつだって、負けてるのは私なのだ。
相変らず神子が…神子がなんだか。
私の書く弁慶神子の神子は攻っぽ過ぎて、弁慶神子だか神子弁慶だかわかりません。
……実はだから、18禁かけなかったり。下手すると神子が押し倒しそうで(笑)。
しかしこの二人、何で争っていたんでしょうね?
なんだか凄くくだらない事のような気もしますが。