2ntブログ

05

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
旧サイトから。


「景時さんって、体温、低いですよね」
眠りに入る直前の、どこか幸せそうな柔らかな空気の中。
景時の腕の中、素肌同士を触れ合わせていた譲が、そう呟いた。
「え?そう?もしかして、寒い?」
折角心地よく眠りに付こうという時に、自分の体温がそれを邪魔してしまうのは心外だ。慌てて離れようとすると、譲はむずがるようにしがみついてきた。
「違います」
「な、何が?」
「今、じゃなくて、触れ合う、前」
抱きあう、その始まりの時を言っているらしい。
「嫌?」
「嫌じゃ、ないです。貴方の、冷たい手が、俺の体温で温まるのが、嬉しくて」
言いながら譲は、景時の手を掴んでやんわりと微笑む。
きっと寝ぼけているんだろうと思いながらも、素直に好意を表す譲に景時は赤面した。
「譲、くん」
「それに……本当なんだなって」
「何が?」
「手が冷たい人は、心が温かいって……」
まるで景時の手を温めるように、譲は掴んでいた景時の手に頬を摺り寄せて。
そのままストンと、眠りに落ちてしまった。
「……ゆ、譲くん?」
手を取られたまま、顔を真っ赤にした景時は、譲の顔を覗き込む。
「寝ちゃったの?」
散々譲の言葉に翻弄され、高鳴ってしまった胸の鼓動は収まらず、景時はとても眠れそうも無いのに。
「ずるいなぁ、もう」
さっさと眠りの国に行ってしまった譲に、景時は照れくさそうな笑みを浮かべて。

そっと譲の額に口付けを落とすと、景時は囁いた。

「譲くんが暖めてくれるのは……手だけじゃないんだよ?」









なぜだろう…なぜか景譲は異常に甘くなる……。
プロフィール

アサ

Author:アサ
二次創作を吐き出すブログ。
男同士や男女や女同士の恋愛を扱う物が多いです。
苦手な方はお気をつけ下さい。

ご意見、ご要望、ご感想等頂けるのであれば、こちらまで



最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム
ブログ内検索
RSSフィード
リンク