2ntブログ

05

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
旧サイトから。
リズ神子←弁慶なヒノエ→弁慶。18禁。



その目は遠くを見つめていて。
澄み切った何も映さぬその目を、美しいと…そう、思った。


我らを導いた神子が、時空を越えて戻っていった。
戦いに終止符を打ち、源氏に勝利をもたらして。そして、最後の戦いを共に過ごした金の髪の鬼と共に、彼女は元の世界へと帰って行ったのだ。

「言えばよかったんだ、あんたも」
彼が神子に惹かれている事は、知っていた。優しく微笑みながらも心を閉ざしていた彼が、本当の笑みを彼女にだけ見せていたのだ。気付かない方が可笑しい。
だが神子は全てを投げ捨てて、ただ一人の男を選んだ。
「言えば、そうすれば」
決定的な失恋を味わっても、今より少しはマシだった筈だ。
「ヒノエ……」
「あんたは、」
「そんな事を告げれば…望美さんが困ってしまったでしょう?」
どこまで、あんたは。
苦しくて、悔しくて。
強引に組み敷いて彼の唇を奪う。貪るように、きつく。
「ふ…ぁ、ヒノ」
「弁慶…」
そのまま引き裂くように服を剥ぎ取り、その白い肌に唇を落とした。
「何を、ヒノエ……っ!」
「うるせぇ」
どこまでも、どこまでも、二度と会えぬ神子に心を囚われたまま。この腕の中の男は、きっと一生気付かない…彼に向けられたこの暗い情熱を。ならば。
「……っ」
ならばこうやって、奪ってしまおう。
その胸に秘められた、思いごと。


無理に広げた足の間に体を進め、強引に押し入ったそこは、冷めた外面では想像が付かないほど熱かった。
「ひ……ぁ」
潤んだ目を宙に彷徨わせ、剥ぎ取った服をすがるように握り締めながら。
それでも彼は泣き言の一つも口には出さず、その律動に身を任せている。
体は快楽にか痛みには振るえ、伸ばした指に当たる突起はすっかり硬くとがって、彼の欲望自身も硬く立ち上がり存在を主張しているのに。
「………っ」
息の熱とは裏腹に、冷めたままの彼の目。
『ああ』
こんなコトでは、溶けはしないと、思い知らされた。それだけだ。


ふと、何かに気付いたように、弁慶がこちらを見る。快楽に頬を高潮させながら、潤んだ目を見開いて。
「ヒ、ノエ」
「なに」
「なんで……」
決してこちらに伸ばされなかった指が、ゆっくりとヒノエの頬に触れてくる。
「どうして、お前が、泣くんです」
泣きたいのは、僕の方の筈でしょう?息だけでそう呟いて、彼は笑みを浮かべる。
「お前が悪いんだ」
「僕が、悪いんですか?」
「そうだ、全部あんたが悪い」
「ずいぶん、な、言いがかり、ですね」
繋がったままなのに、強引に抱き寄せて。彼に泣いていると称された顔を隠す。
「ひゅっ」
息苦しさに小さく彼は悲鳴を上げ、それから。
背中に廻された暖かな腕に、ヒノエは更に溢れる涙を止める事が出来なかった。










リズ神子←弁慶なヒノエ→弁慶。
強姦モノのわりに、ヒノエがヘタレてて自分でびっくりしました。いや、ヒノエはかっこいい系だとちゃんと思ってるんですが。
プロフィール

アサ

Author:アサ
二次創作を吐き出すブログ。
男同士や男女や女同士の恋愛を扱う物が多いです。
苦手な方はお気をつけ下さい。

ご意見、ご要望、ご感想等頂けるのであれば、こちらまで



最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム
ブログ内検索
RSSフィード
リンク