旧サイトから。
ヒノエ×弁慶妄想文
「お前はホント、何も言わないな」
ヒノエの言葉に、弁慶は驚いて着物を着ていた手を止め振り返る。
「知りたいんですか?」
『君』が『私』を。
まさかと言いたげな口調に、それこそ冗談じゃないとヒノエは肩をすくめて。
「まさか。俺が野郎を気にする訳ないだろう?」
言って、だが伸ばされた手は弁慶の腕を掴んで再び寝所へと引き込む。
「ヒノエ、」
「ただ、こんなに体の相性が良いと、死なせるのは少し惜しくなるかな?」
浮かぶ笑み。そして重なる唇。
折角纏った着物を剥ぎ取られながら、弁慶は口元に笑みを敷く。
この距離感が、心地よい。
踏み込もうともせず、奪い合う事も無く。
ただ微かな温もりだけを、感じる。
「目を閉じなよ、お姫様?」
揶揄する言葉に素直に従い、瞼を伏せた。
「弁慶……」
いつかヒノエのこの熱が、咎人であるこの身を、焼き尽くしてはくれないだろうか?
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何をトチ狂ったのか、ヒノエ×弁慶。
まずい、弁慶に惚れすぎて、弁慶×神子だけでなくヒノエ×弁慶とか九朗→弁慶に心惹かれてしまっている。
書いちゃってからヒノエが実は弁慶の甥だって知ったのだけど、まあいいやと載せて見たり。