ピクシブのイメレスをやらせていただきました。だ、だってあんまり可愛らしいから!
とにかく甘いリンソマを書きたかったんだ。書きたかったんだ(大事な事なので二回言い…略)。でも甘いテーマなのに何故か全然甘くならない罠。
本来イラストのなんですが…文字しかかけないので。
書きたいリンソマネタは沢山あるのに、手術痕にひびいて長時間文字を打てない悔しさ。くそう。
短い話ばかりな事への、言い訳じゃな…
ちなみにリンソマ以外もあります。リンソマ以外にはタイトルにCP書いてます。
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手をつなぐ
不意に掴まれた手に、ソーマは顔を引きつらせた。
「なに、するんだ。てめぇ」
遠くの任務へ赴く為に、ヘリに乗り込む時の事だ。共に任務へ出る男が先に乗り込み、続いて上ろうとしたソーマの手をその男が掴んだ。
「何って…」
本当に純粋に厚意のつもりだったのだろう。睨み上げるソーマの目を、男は不思議そうに見つめてくる。
「乗りにくいだろ?そんなに小さいと」
「俺もゴッドイーターだ」
今回が初任務でも、侮られるのは我慢ならない。
そんなソーマの気持ちが通じたのか、男は苦笑すると突っぱねられた己の手を引いて肩をすくめた。
「ゴッドイーターだからって、身長は変わらないと思うけどな」
「身体能力の話だ。身長が高かろうが低かろうが、この程度の段差を上れない筈ないだろうが」
男はソーマの言葉に苦笑して、頷いた。
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ヘリの音が煩くても、アラガミ因子のおかげで会話可能。……と言う事にしておいて下さい。
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腕を組む
クイッと腕を引かれ、リンドウは驚いて傍らを見つめた。
座って書類を見ていたリンドウの傍ら、ソファに丸まったソーマがリンドウの腕を掴んでいる。
縋るように回された腕。眠っている時だからこそ、出来るのだろう甘えた仕草。
リンドウは微笑むと、そっと縋る彼の手に己の手を重ねる。
せめて己の側にいる時は、彼の眠りが穏やかであるように。
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指を絡める
「……ぁ」
腕の中でソーマが、耐え切れないように身を捩った。
「ソーマ…」
耳元で名を呼べば、潤んだ目がリンドウを見上げる。
受け入れるようには出来ていない男の身で、それでも必死にリンドウを受け入れようとする年下の恋人。
ああ、なんて愛しいのだろう。
堪らずに身を倒し更に深くその身を抉れば、絡ませた指に力が篭り、リンドウの手の甲に爪を立てた。
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抱きつく(シオソマ+α)
「ソーマ!」
明るい声と共に、勢い良く抱きついてくる小さな体。
「シオ、いきなり飛びつくな」
「ダメかー?」
ダメなのかと問いながら、彼女は腕を緩めない。
子供が示すわかりやすい愛情表現なのだと、ペイラー榊は言っていた。…シオにこの行動を教えた張本人であろう彼の言動は、いまいち計算のにおいがして信用は出来ないが。
しがみつく腕とぬくもりは、だが確かに大事な感情を含んでいるように感じる。
愛情と言うよりも、深い信頼。
こんな事になる前に。
手が届かなくなる前に。
彼に、こんな風に接する事が出来れば、何かが変わっただろうか?
だがすぐに、無邪気に笑うシオの姿に首を振る。自分がこんな風にしてもキモチワルイだけだ。
それに、手を振り払ったのは、彼の方なのだから。
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「彼」がリンドウならリンソマ。ヨハンならノーマル。お好きな方で妄想下さい。
ちなみにリンドウの「振り払った手」とは「ソーマ、退路を開け!!」辺りの事。
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抱き寄せる
肩に重みを感じて視線を向ければ、ソーマの頭が肩に乗っていた。
滅多に甘えてくる事の無い子供。今までは、共にヘリで任務に向かう時も気を抜かず、目は閉じても眠ってしまう事は無かったのに。
近付いた距離を感じて嬉しくて、それなのに何故か少し切ない。
「ソーマ…」
そっと名を呼んで、細い肩を抱き寄せた。
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背後から抱える
「ダメだ!深追いするな、ソーマ!」
背後からかかった声を無視して、ソーマは足を踏み出す。命令違反などいつもの事。そのせいで昇進や給料に響いても、ソーマにとっては興味の無い事だ。
それよりも、一体でも多くの、アラガミを殺す。
元々今回のターゲットではない大型アラガミが出た事は、確かに想定外だったろうけれど、ソーマにとってはむしろ嬉しい誤算だ。殺すアラガミが増えたのだから。
今回の任務リーダーは逃げ腰で撤退命令を下したけれど、ソーマは従う気はなかった。
なかったのに。
「はいはーい、撤退」
すでに走り出していたソーマを、背後から抱える腕。
「なっ!」
「おお、雨宮、良くやった!」
リーダーの言葉に、ソーマはその相手が今回共に任務に出た雨宮リンドウである事知る。
「は、離せ!」
「だーめ。リーダー命令もあるけど、一人で突っ走るのは放って置けないだろ」
「お前には関係ない」
「あるんだよ」
後ろから抱えられたその腕は力強く、力には自信のあるソーマでも外せはしない。しかもそのまま歩き出すリンドウに、ソーマは顔色を無くした。
「おい、下ろせ!」
「ダメだ。また一人で行っちまうんだろ」
「いい加減……」
いい加減にしろと言おうとした時、軽く背中を叩かれる。宥めるような優しい叩き方だ。
「いい加減にするのは、お前さんの方だろうが……死にたいのか?」
「……」
死にたい訳じゃない。だけど、死にたくない訳でもない。
思わず黙り込んだソーマに、リンドウが大きく息を吐いた。
「俺はね、死なせたくないんだよ…お前を」
たとえお前が死にたくてもな。
静かな声にソーマは、死にたい訳じゃないと…そんな言い訳すら出来ずに動きを止める。
「お前こそ死ぬな」と言えるほど素直にもなれないけれど、もうアラガミを追う気は失せていた。
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お姫様だっこ+担ぐ(タツミ&ソーマ)
受けた攻撃を避けた時、着地地点に今度はカノンのブラストが火を噴いた。
身を捩り辛うじて直撃は避けたが、勢いは殺せない。
間の悪い事にそこは建築物の端で、崩した体制のままその下へとソーマは転がり落ちた。
幸いゴッドイーターにとってはそこまでの高さではなく、また雪が積もっていた為にそれがクッションの役割も果たしてくれる。なので大怪我をする事は無かったのだけれど。
「っ、」
ただ立ち上がろうとすると足首が痛い。どうも捻ってしまったようだ。少し休めば治るだろう軽症だが、すぐに立ち上がるのは無理そうだ。
「大丈夫か?ソーマ」
心配そうに上から覗き込んできているのは、第二部隊の隊長だ。今回の任務は第二部隊の依頼だったのだから、指揮官でもある。
「アラガミは?」
「お前が落ちるのと同時に倒れた」
「そうか」
取りあえず息を吐く。
「こっちは平気だ。あんた達は他のアラガミの掃討に行ってくれ」
「だが…」
タツミは一瞬の躊躇の後、ソーマの前へ飛び降りてきた。
落ちたのでなければ確かに大した距離ではないが、唐突な行動にソーマは驚く。
「な、」
「やっぱり…怪我してるんだな、お前」
「大した事は無い。すぐに動けるようになる」
特筆するほどの怪我ではないからあえて言わなかったのに。
「馬鹿か。そうやって一人で居る時に、アラガミが現れたらどうすんだ」
呆れたようにタツミは言うと、軽々とソーマを抱え上げた。
「っ!離せ!」
「帰りのヘリまで運んでやるだけだ。気にするな」
軽くは無い自分を神機ごと抱え上げるのは、流石第二部隊の隊長だと言うべきか。
「……歩けるから、下ろせ」
「遠慮するな」
遠慮ではなくて、本気で恥ずかしいからイヤなのだ。この鈍感さもまた、あの癖の強い第二部隊で隊長をはれる資質なのかも知れない。
確かに平地は歩けるが、今の足の具合ではココを登るのは困難だ。せいぜい利用させてもらうかとソーマは大きく息を吐いて力を抜いた。
すぐに持ちにくいからとお姫様抱っこに切り替えられ、激しく後悔する事になる。
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無印のタツミさんが好きです。リンドウがやったら確信犯(ソーマが恥ずかしがっているのを理解)になりそうですが、タツミは本気でわかっていないと思われます。純粋な厚意でソーマを憤死させたらいいw
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顔をうずめる+おデココツン
ベッドに腰掛けて、リンドウは書類をめくる。タバコの煙を吐き捨て、吸殻を灰皿に押付けたところで傍らからうめき声が聞こえた。
手を伸ばし、そっと髪を梳く。
「起こしたか?」
優しい声は、意識しなくても出る。大事な愛し子を前にすれば、当然だ。
「んん…リン、ド?」
かすれて少し発音の悪い声。布団から出てきた暖かな手が、そっとリンドウの手を掴んだ。
「んー?」
「リン…ウ」
猫のように手に額を擦り付けるソーマに、リンドウの顔に笑みが浮かぶ。
そっと身をかがめ、ソーマの額へ額を重ねて。
「大丈夫だ」
ソーマの顔に浮かぶ幼さの残る笑み。そのまま安心したように再び眠りに落ちる彼の首筋へ顔を埋めた。
「俺は、ちゃんとここにいるよ」