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 引き続き現在は配布を終了している『モノカキさんに30のお題』からお借りしていた物です。

 リンソマばかりです。文とも呼べない会話だけもあり。
 ちらりと18禁っぽいのがあるので、一応18禁です。

 今回は11~15まで。
 薄暗いものが混じってます。



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16. 涙

 泣かせたくないと思っているのに、その涙に胸が高鳴る。我ながら難儀なものだ。
 そう自嘲しながらも、行動を自重する気にならないのだから重症である。

 そっと手を伸ばし涙を拭ってやって、
「辛いか?」
 聞けば彼は潤んだ目で、それでも首を振った。
 パサパサとプラチナの髪がシーツを叩くのを見て、褐色の肌はシーツに映えるな、なんてぼんやり考える。
 余計な事を考えないと、抑えが効かなくなりそうだ。
 己の欲望を埋め込んだ場所は熱くて狭くて、簡単に理性を奪い去ろうとする。
「泣くなよ」
 俺は、ホントどうしようもない大人だから、
「もっと苛めたくなるだろ」
 ソーマは意味が分からないと言う様に、目を瞬かせる。
 その動きで目の端の雫が、こめかみを伝ってプラチナの髪をかすかに濡らした。



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17. 君は誰 (バーストED後)

 コウタのバカな話に新リーダーが混ぜ返す。
 漫才のような和やかで楽しげな会話に、ソーマが顔を緩め柔らかな笑みを見せた。
 前ならば。
 俺がリーダーだったあの頃には、見られなかった表情。ありえなかった光景。
 まるで俺の知るソーマではないような、錯覚。

 胸を騒がす暗い感情に、思わずキツク拳を握ったけれど、硬い表皮に覆われた右手は傷一つつかなかった。



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18. 砂糖菓子

「ソーマ。これ」
 差し出されたのは甘い菓子。どう見ても、誰かの手作りの品。
「どうしたんだ、それ」
「もらった。だけどほら、俺甘いの駄目だから」
「……」
 どう見てもリンドウへ好意を抱く女からの、手作りのプレゼントだ。それを簡単に横流しするとは…確かにこの男は、サクヤ公言する通り『女心のわからない最低の男』のようだ。大体女ではないソーマだって、この菓子が横流しするのは問題ある事ぐらい判る。
「俺はいい。てめぇで食え」
「ええー食えないんだって」
「これは、俺が食べてイイもんじゃねぇだろ」
 思いの他声が、不機嫌そうになってしまった。
 リンドウもそれに気付いたのだろう。一瞬押し黙りそれから、理解したように「ああ、」と声を上げた。
「違う違う。これは試作品。元々俺とお前の分が入ってんだけど、俺は食えないから全部お前が食べてくれって…」
「…キレイに、包まれてるのに?」
「ラッピングまで込みの試作品だってよ。アリサが、リーダーさんに渡す為のな」
 言われて、納得した。そういえば少し前から、菓子の作り方を教えてくれとサクヤに泣きつくアリサの姿を見かけていたからだ。
 だがしかし…。
「凝り性だな」
 ソーマが勘違いしても仕方がないぐらい、きっちりとラッピングが施されたそれは、試作品とは思えない物だ。
「それだけ気合入ってるって事だろ。ま、俺はラッキーだったけど」
「?」
「嫉妬、してくれただろ?」
「っ!」
 幸せそうなリンドウの笑みに、ソーマは顔に血が上るのを自覚した。


「俺にとってはさ、お前の方が美味い訳よ。それこそ砂糖菓子よりずっと」
「…んな甘ったるい表情して言うな」



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19. 予定外の出来事


新型:「なんでオウガテイル倒しに来て、大型種が居るんですか!」
リンドウ:「アラガミがこっちの都合に合せてくれると思うなよ」
ソーマ:「それより何で俺は、こんな動きにくい服で戦ってんだ?」
新型:「俺の趣味です」
リンドウ:「ソーマの執事服はお前の趣味かよ!」
新型:「でも似合いますよね?」
リンドウ:「似合うが、お前の趣味と言われると複雑だ…」
ソーマ:「お前らお喋りしてんな!ヴァジュラに気付かれたぞ!」
新型:「わーメンドクサー」
リンドウ:「おい新型、オウガテイルは一人でやれ。俺はむしゃくしゃするから、ソーマとあのヴァジュラを狩ってくる」
新型:「ハーイ」
ソーマ:「俺の意見聞かず決定事項か」
リンドウ:「リーダー命令。それとソーマ、帰ったら速攻その執事服脱げ」
ソーマ:「は?」
リンドウ:「いや、俺が直々に脱がせてやる。帰ったら俺の部屋直行だな」
ソーマ:「な、ふざけ」
リンドウ:「いくぞ!」


Q:「予定外の出来事」に一番ダメージ食らったのは誰でしょう。

その1:ヴァジュラに襲撃された新型さん。
その2:ソーマの執事服可愛いなぁとか思ってたら、それが他の男の趣味だったリンドウさん。
その3:帰ったらリンドウさんに美味しく頂かれてしまいそうなソーマさん。
その4:ターゲットでもないのに速攻狙われたヴァジュラさん。




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20. モノクロ


 おかしいな。
 ソーマは思う。
 目の前はモノクロ。

 リンドウが消えたあの日から、世界は色を失った。

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アサ

Author:アサ
二次創作を吐き出すブログ。
男同士や男女や女同士の恋愛を扱う物が多いです。
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